第2部会では、教材共有サイトにおいて教材論にとどまりがちな議論を克服すべく、2年前より授業理論ワーキンググループ(WG)を立ち上げ、目標論に基づく「私の授業理論」の構築と相互批評を通じた授業研究を進めてまいりました。2024年1月27日には「ねらいについての議論をしよう」と題する初回シンポジウムを開催し、授業改善につながる議論のあり方について検討しました。その後、同年7月28日の高大研第10回大会では、WG活動の成果を踏まえたパネル「ねらいについての議論をしよう2」を実施し、熟達者の「私の授業理論」を事例として検討を進めました。
こうした取り組みを通じて、「目の前の生徒や学生に、なぜ、何のために歴史を教えるのか」と教科観を問い直し続ける重要性が確認される一方で、「歴史学と歴史教育がどのように協力できるのか」といった課題もまた明確化されてきました。この課題を深めることこそ、高大連携を目指す本研究会の次なるステップであると考え、今回のシンポジウムでは歴史学と歴史教育を架橋する実践者に報告いただくことを通して、歴史教育の刷新に向けた議論を前進させていきたいと考えております。
【日時】2025年3月20日(木・祝)13:00~17:30
【会場】日本大学文理学部及びオンライン配信(ハイブリッド開催)
【参加費】無料
【プログラム】
- はじめに:歴史教育の刷新に向けた論点整理 野々山新(愛知県立大府高等学校)、武井寛太(埼玉県立与野高等学校)
- 歴史学と高校歴史教育における「私の授業理論」
報告①佐藤克彦(千葉県立津田沼高等学校)「中世荘園の立荘を生徒はどう学んだか~歴史総合・日本史探究~」
報告②石川知行(茗渓学園中学校高等学校)「生徒はどのように教科書を批判的に読んだか~歴史総合・世界史探究~」 - 歴史学と大学歴史教育における「私の授業理論」
報告③中村翼(京都教育大学教育学部)「一般教養科目「日本史」のねらいと実践」 - コメント
社会科教育学の立場から 粟谷好子(群馬大学共同教育学部)
歴史学の立場から 佐伯彩(八戸工業高等専門学校) - 質疑応答と相互批評
会場とのねらいについての議論
参加に際しては事前申し込みが必要となります。参加希望の方はこちら(Googleフォーム)よりお申し込みください(申込締切:2025年3月13日(木))。チラシはこちらよりダウンロードできますので、広報にご活用ください。