特別部会 《テーマ》生徒の自主的歴史研究活動支援

部会のタスク

 この部会は、生徒の(A)総合的探究活動や(B)歴史系を中心とした社会科系の部活動・発表活動の支援を目的として2021年7月に発足した部会で、主体が生徒である点で教員が主体である他の部会とは異なるので、特別部会として発足した。この特別部会の発足の経緯は、現行の学習指導要領で、生徒の「主体的・対話的な深い学び」が重視されていることから、生徒の自主的な歴史研究活動を支援する活動を強化する必要があると考えたためである。

これまでの活動

 第一に、高大研の全国大会で、生徒の自主的な歴史研究活動に関するパネルを組織してきた。具体的には、総合的探究活動支援の担当教員の報告、歴史系の部活動を行ってきた生徒や教員による報告、全国的な発表大会で報告した事例の紹介などを行ってきた。   

 第二に、歴史系の部活動・発表活動に関連して教員を対象としたアンケート調査を実施して、課題の明確化を図るとともに、教員間のネットワーク構築を図ってきた。

 第三に、生徒の総合的な探究活動は、科目横断的なテーマで実施されているが、歴史系の課題研究が少ない現状があるので、まずは歴史に関連する課題研究の実践についての事例集を作成し、歴史系の課題研究の活性化を図ろうとしている。

 第四に、生徒の自主的な歴史研究の発表大会である「全国高等学校社会科学・郷土研究発表大会」などと連携し、参加校の拡大に助力してきた。

 第五に、全国大会の開催には、参加する生徒や教員の旅費・滞在費の確保が課題となってきたが、歴史研究を助成する財団などに働きかけ、2023年度から助成プロジェクトを実現した。

現在の活動

 第一に、来年度の高大研全国大会で関連したパネルの開設を企画している。第二に、生徒の総合的探究活動の助成に関しては、引き続き事例集の作成をすすめている。第三に、生徒の自主的歴史研究の部活動・発表活動の助成に関しては、教員のネットワークを構築し、経験交流を進めるとともに、引き続き全国的な発表大会への協力を進めてゆく。現在、特別部会のMLへの参加者数は157名。

歴代部会長
  • 油井大三郎(2021年7月~)
歴代副部会長
  • 矢部正明(2021年7月~)
本部会は2021年7月末に創設されました。下記のような活動を計画していますのでぜひご参加ください。

 2022(令和4)年度から始まる新しい学習指導要領では「主体的・対話的な深い学び」の実施がすべての教科で重視されます。歴史科目で新設の必修科目として「歴史総合」が始まるのもその表れです。このような生徒の「主体的な学び」が最終的に集約される形態は生徒の自主的な歴史研究活動だと思います。そこで、高大連携歴史教育研究会では、2020年11月から2021年2月まで実態調査(調査結果はこちらで公表中)を行ったうえで、2021年8月から「生徒の自主的歴史研究活動」を支援する特別部会を新設することになりました。主な活動としては、①生徒の「総合的探究活動」支援の経験交流、➁課外活動支援の経験交流、③生徒による研究成果発表機会の構築、④各自治体などの博物館・文書館などと大学・高校の交流による生徒の発表機会の拡大、などを考えています。高大研では複数の部会所属を認めていますので、是非積極的にご参加をお願いします。